ども なかちゃんです
前回は『ルーツを辿る旅』をするにあたりルーツ調査の調査方法と、その先はどうすればいいのかということを<前編>としてお届けしました
前回の記事はこちら↓
ルーツを辿る旅~前編~ルーツ調査は父方?母方?調査手順とその先そして今回は『なかちゃんの体験談』を<後編>としてご紹介します
果たして【ラスボス】には辿り着けたのか?
お正月特番に飽きたら
ひと休みタイムにでもご覧ください
尚、実際は多くの写真を撮りましたが個人情報に触れるので画像は少なめです
どんな風景、状況だったかはご想像にお任せいたします♫
ルーツを辿る旅
前回もお話ししましたが『ルーツを辿る旅』のゴールは、母方の女子の先輩【ラスボス】を探しあてる旅
つまるところ『お墓参り』です
ただここで問題なのは、そのゴールがどこにあるのか?そもそもあるのか?ということ
頼みの綱は、最古の戸籍に記載されている住所だけなので、とにかくそこに行ってみるしかないわけです
この無謀とも言える旅は、ワクワクとドキドキとともにどこか確信を持って始めることが大切で、たとえそのゴールが見つからなかったとしても、知ろうと行動を起こした自分に誇りを持ち、その先の人生の糧とすることです
ある意味、そんな自分に出会うことが本当の目的とも言えますね
きっと血の繋がった女子の先輩方が人生のサポーターとなってくれるはずです
こんなに心強いことはない!
さぁ 得意の “根拠のない自信” を携え、見えないゴールを探しに行ってみよう!
ラスボスを探して
事前準備
住所の確認
戸籍謄本を取り寄せて
「これより前の戸籍なし」
というところまできたら、ここから旅の準備を始めます
まずは最古の戸籍謄本に記載されている女子の先輩【ラスボス】の住所を確認しますが、筆頭者である“戸主”と書かれている人は、ラスボスの夫、もしくはお舅さんにあたるかと思います
Google マップで検索しても昔の住所表記ではないことがほとんどなので、市区町村のホームページなどを参考に、現在の住所に目星をつけます
「何となくこの辺かな?」くらいのイメージは掴めますが、より詳細に確認したい場合はゼンリンの住宅地図を活用しましょう
有料だけどね
墓地やお寺、神社の確認
おおよその住所が分かったら、その周辺の墓地を検索します
昔は自宅の近くにお墓を建てることが多かったので、移されていない限りその近辺にあると想定して間違いないでしょう
墓じまいしていたら難しいかも…
管理しているお寺があるかもしれないので併せて近辺を検索
なかちゃんは、自力でどうにもならなかった時の『最後の砦』として、部落にあるお寺をチェックしておきました
それから、いきなりその土地にお邪魔してうろつくわけなので、氏神様(神社)にもご挨拶する『神社スタートルート』にする配慮も大切です
まぁ気持ちの問題だけどね
日程の調整
はっきりとしたゴール地点は分からないけど、とにかくその土地に行ってみるしかない
まずは『ルーツを辿る旅』の旅程を立てます
なかちゃんの場合は偶然にも(いや必然だけど)義実家の少し先に【ラスボス】の住所があったので、帰りに義実家に寄って帰ってくるというルートを計画しました
<1日目>
自宅を出発
↓
現地(主要駅)到着
↓
レンタカーを借りる
↓
市役所で再確認
↓
ラスボスのお墓捜索
(見つかるか?否か?)
↓
レンタカーを返却する
↓
ホテルにチェックイン
(祝杯?残念会?)
<2日目>
ホテルチェックアウト
↓
義実家に寄る
<3日目>
義実家を出発
↓
自宅に到着
(実家の母に結果報告)
2泊3日のうち捜索の時間はたった半日しか設けなかったけど、なんでしょ、何とかなるんじゃね?という楽観視、たとえこれで見つからなくてもいいんだという納得感
不思議と焦りや不安がなかったのは、おばあちゃんやその上の諸先輩方を信じていたからかもしれません
まったくゴールの見えない闇雲な旅なのに、ドキドキワクワクが止まりません!
出発
行き慣れた義実家に向かういつものルートなので、全く不安なく自宅を出発
いつも通りのんびり新幹線に乗り、特急に乗り換え、そしていつも降りる義実家の最寄り駅をそのままスルーし、その先にあるラスボスの地を目指します
何とも不思議な感覚です
帰りに寄るからね~!と
こころの中で手を振ってみる
見慣れない車窓からの景色
今にも泣きだしそうなどんより曇った空を見ていたら、いよいよ緊張し始めました
(本当に見つかるんだろうか?)
(てか、これマジで無謀だよね?)
さすがのなかちゃんもちょっと弱気になってきたんで、海を眺めながら(おばあちゃん、これから先輩方を探しに行くからみんなのところに連れて行ってね)とお願いしてみました
すると、緊張で全く眠くなかったはずなのになぜかウトウト…ほんの15分くらいだったと思うけど、目が覚めた時には頭がスッキリハッキリしてスンと冷静になれました
現地(主要駅)到着
主要駅に到着!
まずは『旅の相棒』となるレンタカーを借りるため、予約していたレンタカー会社までてこてこ歩きます
平日ということもあり空いていたので手続きはあっという間に終了
相棒は、アトランティックブルーの日産デイズ
ナンバーも『1127』でいいことありそう!
マイカーは随分前に処分しちゃったし、義実家では軽トラのMT車だし、今どきのAT車は久しぶりで俄然テンションが上がります♫
相棒よろしくな!
市役所で再確認
さっき電車で仮眠できたおかげで頭はスッキリ、慣れない車もすぐに乗りこなせたのはありがたい
このためだったのね!
おばあちゃんありがとう♥
まずは市役所で最終確認をしよう
総合案内で戸籍係の窓口を確認
もちろん“これより前の戸籍なし”と言われたから無いのは分かってるし、子孫の方の自宅を教えてもらうことも無理なんだけど、ここまで来てやれることをやらずに帰るのは後悔すると思ったわけです
身分証明書と取り寄せた戸籍謄本を見せて、母方のお墓を探しに来たと伝えます
窓口の担当の方は、恐らく発行手続きをしたことも覚えていて、その依頼者本人がここまで来たということに驚かれていたでしょう
地図を持ってきて「この辺りかと思いますが、現在その子孫の方がどこにいるかまでは…お寺さんに聞いてみればお墓など何かわかるかもしれませんが」と親切に対応してくれました
目星を付けていた場所に近いことは確認できたので、お礼を伝えて市役所を後にしました
ここからはいよいよ
自分を頼りに探すしかありません
いざ捜索
その前に…
お昼を過ぎてお腹がすいてきた…
何か食べておこうか、いや捜索時間のことを考えるとこのまま向かった方がいいか?
悩んで車を走らせつつ赤信号の度にお店を探していたら、14時までのランチタイムで閉まってしまうお店が多いことに気付く!
地方あるあるなのか?
ここはエネルギーをチャージすることが先決!ということで、大通りから一本脇道に入ったところのラーメン屋さんへ
あれれ?駐車場が満車!これもしかして人気のお店かしら?と迷っていると一台空きが出て駐車できちゃう幸運
ラストオーダーの時間ギリギリに入店できた!
入口に食券の券売機があって『中華そば』とあるけど、なんか特盛やら小盛やら色々書いてある
よく分からないから普通を頼もう
そんで出てきたのがこれ ↓
いやこれ、大盛でないの!?
あとで分かったけど、普通盛りで麺300g!
どうりでお店のおばちゃんが食券回収するときに「普通でいいの?」と確認してきたはずだ…
「あーはいぜんぶフツーでー」と言っちまったから仕方ない、食べてやろうじゃないの!
滅多にラーメンは外食しないけど、これはめっちゃ美味しかった!醬油ベースのスープに太めのちぢれ麵、チャーシューも柔らかくてさっぱりしているから全然イケる!
閉店間際だし、この量は勢いで行かねばと調子良く食べ進めるも、案の定失速…
最後は意識を無にして完食…
お店の名前はケンちゃんラーメン
今度行くことがあれば小盛にします…
捜索開始
お腹がパンキチになってしばし駐車場で食休み…
その間これからのルートを再検討したけど、やはりハッキリとはゴールが見えない
あとはおばあちゃんはじめ諸先輩方のお導きに従おうと、相棒とともに走り出します
初めて走る知らない土地だけど、景色を見る余裕も持てるくらい広くて走りやすい田舎の幹線道路
車のナビとケータイのGoogle先生のダブル使いで、目標とした部落まで無事到着しました
氏神様にご挨拶
どんより天気の平日の午後、第一村人にも遭遇できなかったけど、まずは部落の入口にある神社にご挨拶を…
住所と名前を名乗り「これからお墓を探させてもらいます 見つけられるようにお見守りください」と祈願します
その近くに薬師堂もあったので、そちらにも同様にお参りしました
行き詰まる
再び車を走らせ部落内をゆっくりグルグルと徘徊
最古の戸籍の苗字が【齋藤】だったことは、以前投稿した京都ひとり旅の記事の中で書きました
その時の記事はこちら ↓
聖地巡礼~鞍馬山へ~京都ひとり旅<ぶらり編>実際その部落は齋藤姓が多く、どの家が自分の先祖に関わるおうちなのか見当もつきません
いっそのこと表札が出ている家を一軒一軒ピンポンして回ろうかと迷っていると、晴れ女なかちゃんには珍しくいよいよ雨が降ってきました
(これは車を停めろということか)と悟り『最後の砦』だったお寺さんに行ってみようと決意
お寺に着くと駐車場に車はなく、誰もいないかもと不安になりつつ敷地内へ
本堂は閉まっていたので母屋に行ってみる
人の気配がなくて更に不安になったけど、意を決して玄関のドアを開けました
「あのぉ、ごめんください…」
しばらくシーンとしていたけど、奥から女性が出てきてくれました
奇跡
お導き~序章~
自分の名前とここを訪れた理由を伝えます
なかちゃんより少し年上と思しきその女性は住職の奥様だそうで、申し訳なさそうに「今住職は入院していて、私では詳しい事は分からないのよ」とおっしゃいました
入院中か…それじゃあ仕方ないよなぁとうなだれるなかちゃん
すると奥様が「本堂に行ってみる?何かわかるかも」と、中に招き入れてくれたのです
奥様に促され本堂に入ると、そのすぐ隣に小さな仏壇がたくさん並んでいる部屋がありました
雪国では冬場は雪に埋もれて墓参りができないため、簡易的な仏壇が設けられているそうです
その中に、なかちゃんが探している家のお仏壇があるかもしれないので、一緒に探してくれるというではありませんか
なんとご親切な…(涙
【ラスボス】の戸籍の戸主(筆頭者)の名前は「齋藤〇〇衛門」という人でした
その名前を伝えると、奥様は「こっちの壁のあたりかしら…?」と指さした瞬間、なかちゃんが「あ!あった!」と一瞬で見つけてしまうという奇跡が…
すぐにそのお仏壇から複数の位牌が入った入れ物(繰り出し位牌/回出位牌というものらしい)を下ろしてくれて、戒名と併記されている【ラスボス】の俗名を探します
でも【ラスボス】の位牌は見当たらず、確信には至りません
そんなこんなしている間に身の上話になり、実は奥様は関東からお嫁に来たこと、そしてなんと、なかちゃんの住んでいる沿線に住んでいたことが判明!
こんな遠く離れた場所で
…驚き!
近隣の大学出身ということも分かり、すっかり地元話に花が咲きました
話は弾みつつも、先祖の確信が持てずに位牌を戻していると、ふと奥様が「齋藤〇〇衛門さんの家だったら、その家の奥さん知ってるわよ」と…
でも平日は仕事で家にはいないから、会社の方に連絡してみる?と提案してくれたのです
お導き~本章~
居間に案内していただき待っていると、住職の奥様が電話帳を出してきてくれます
最古の戸籍の戸主「齋藤〇〇衛門さん」のお墓を守っていらっしゃるお宅は、家業で建材関連の会社をしているそうで、その会社の電話番号を調べてくれました
そういえば、おばあちゃんの家系は船大工だったと言ってたな…
ドキドキしながら電話をかけてみます
名前と身分を名乗り奥さんに取り次ぎを依頼すると、電話口の会社の女性は訝しく思いながらも繋いでくれました
突然の連絡に驚かれたものの(そりゃそうだ)奥さんは「お寺にいらっしゃるんですね?では今から車でそちらに向かうので数分待っていてくださいね」と、わざわざ来て下さることになったのです!
仕事中にもかかわらず…(涙
程なくして奥さんがお寺に到着
改めて、ご挨拶と突然の訪問をお詫びしました
早速なかちゃんの家系を説明しながら持ってきた戸籍謄本を見ていただいたところ、奥さんはすぐに「齋藤〇〇衛門さんはうちのお墓です」と!
更に戸籍に書かれた名前を見ながら「あー〇〇さんね、△△さんは夫の叔父にあたりますね」と次々に照合され、間違いなく母方の親戚であることが判明したのです
これには、その瞬間を共有したなかちゃん、住職の奥様、齋藤家の奥さんの女子三人、本当に驚きました
たった半日しか捜索の時間がなかったにも拘わらず、とんとん拍子にゴールへと辿り着いたのです
まさに奇跡でした
ひとしきり女子三人で感慨深く語り合ったあと、奥さんから「お墓参りしていかれますか?」と言っていただき、今回の旅のゴールである【ラスボス】の眠るお墓にお参りすることになりました
墓地内を案内してもらい、墓前に着いた時の感動は忘れられません
ここまで連れてきてくれた女子の先輩方に、感謝の気持ちを込めて手を合わせました
お導き~終章~
お墓参りもできたし『ルーツを辿る旅』は完結だ!と感慨に浸っていると、奥さんから「仏壇に手を合わせて行かれます?」と更なる提案が…
なんと、ご自宅にお招きいただいたのです
住職の奥様に感謝とお礼を伝え、すぐ近くだからと促され奥さんの車に着いて行くと、本当にすぐ近くのご自宅に到着!
立派な仏壇を前に、まさかここまで連れてきてもらえるなんてと胸がいっぱいになりました
たまたま持ってきていた手土産を、まさか仏壇のお供え物にすることができるなどとは思いもよらず…奇跡の連続に、もう成すがままといった心境になりました
お墓参りができただけでなく、墓守をされている方のご自宅のお仏壇まで導かれた【ラスボス】を探す旅は、想像をはるかに超える大団円を迎えて終了しました
旅の終わり
レンタカーを返却してホテルに着くと、ホッとしたのと同時に沸々と感動が蘇りました
そして、この旅には全て【女性】が関わってくれたんだなぁと改めて実感したのです
市役所の案内の女性、戸籍窓口の女性、ラーメン屋さんのお母さん(笑)、そして住職の奥様と齋藤家の奥さん
【女性】のパワーを頂きながら、無事完結することができました
そしてまるで、おばあちゃんはじめ女子の先輩方に「こっちだよ」と手を引かれて歩いたような、そんなあたたかい旅となりました
現地のスーパーで地元の食材とお酒を買い込み、ホテルでひとり『祝杯』を上げたのは言うまでもありません
2日目は予定通り義実家に顔を出して旅の模様を土産話に、そして3日目、自宅に帰宅後実家の母にも電話で報告しました
穏やかだけど平凡な毎日を送る双方の老夫婦に、刺激的で不思議な土産話となりました
まとめ
なかちゃんの【ラスボス】を探す旅、いかがでしたでしょうか
ずいぶんと出来過ぎた話だなぁと思うかもしれませんが、本当に起こった出来事なんです
事実は小説よりも奇なり
人生には多くの出会いがありますが、その出会いは自分次第で引き寄せることも手放すこともできます
無理やり手繰り寄せる糸は切れることもあるけど、本当にご縁のある人とは、こころの赴くままに身を任せていれば自然と繋がるのかもしれませんね
今ここにいる自分は、多くの人のサポートがあって存在していることを忘れずに、生きている間は出来る限り愛と感謝を持って過ごしていきたいと『ルーツを辿る旅』を通して実感しました
この記事が、ご家族との繋がりを再確認するきっかけになれば幸いです
最後までご覧いただきありがとうございました