ども なかちゃんです
以前『ルーツを辿る旅』をしました。
その時の旅の模様を<前編><後編>としてまとめていましたが、実は<その後>がありました。
(そこはまぁいいか)と思っていたのですが、先日偶然(必然?)日本テレビの『ケンミンショー』を観たことで思い立ち、<完結編>として書き残しておこうと、今回記事にしてみました。
ルーツを辿る旅~前編~はこちら ↓

ルーツを辿る旅~後編~はこちら ↓

おまけに<その後>知ることになった郷土料理が、実はなじみ深いものだったというふしぎな縁もありましたので、よろしければご覧ください♪
ルーツを辿る旅
次世代に繋ぐ
『ルーツを辿る旅』~後編~でも書きましたが、旅のゴールは母方の女子の先輩【ラスボス】を探しあてる旅、つまり『お墓参り』でした。
幸い、母方の先祖のお墓を見つけることができたうえ、墓守(はかもり)のお宅にも伺うことができたけど、これは本当に奇跡のような出来事だったと今でも信じられません。
ただここで終わってしまっては、今の自分に与えられた『お役目』を果たせていないと感じていました。
このご縁を【次の代に繋ぐまでが本当のゴール】だと思い、縁あってわたしのもとに生まれてきてくれたししょー(息子:人生の師匠)に相談したところ、一緒に『お墓参り』に行ってくれることになりました。
補足ですが、母方ルーツなのでししょーの父方である夫さんは登場しませんので悪しからず…
再び出発
スケジュールの都合で同時に出発することが難しかったため、わたしが先に義実家へ行き一泊。翌日、ししょーが乗ってくる電車にわたしが途中(義実家の最寄り駅)から乗り込み、車内で合流して現地に向かう…という、冒険感ハンパない旅程となりました。
すっかり大人になったししょーとふたりで出掛けることなど、近年まったくなかったので、何とも気まずい(笑)変な感覚でしたが『ルーツを辿る旅』をしようと思わなければ、きっとこんな機会もなかったでしょう。
息子というよりは『兄(いや、おじいちゃん)』のようなししょーは、ワクワクでちっとも落ち着かないわたしの横で、いつもと変わらず穏やかに、居眠りなどしながら電車に揺られていました。

どっちが親だか…
現地(主要駅)到着
再び、あの時ひとりで降りた駅に到着。
すっかり地元感覚でししょーを先導しながらレンタカー会社に向かい、予約していた車に乗り込みます。
記憶に新しい道を走り、ラーメン大盛り事件の現場や道中の景色など、前回の思い出話を再び聞いてもらいながら、もう迷わずに行ける菩提寺(先祖の墓のある寺)に到着しました。
駐車場に車を停めようとした時です。
見覚えのある車が一台停まっていました。
そして、その車の中からなんと、墓守の奥様が降りて来られたのです!
再訪
実は、今回ししょーを伴い再訪することを、予めお寺のご住職様/奥様と墓守の奥様に葉書で日時をお知らせしていました。平日でもあり日程的にあまり長時間滞在できないことから、ご不在でもお気になさらずと書き添えてはいました。
にもかかわらずです!本当に驚きました。
【次の代に繋ぐまでが本当のゴール】

「時は来たり」です
晴れてししよーを紹介し、奥様と3人でお墓参りをすることができました。そして前回同様ご自宅にお招きいただき、ししょーとともにお仏壇に手を合わせることもできました。
これで、わたしのお役目は無事終了です。
暗中模索しながら長い時間を費やした
『ルーツを辿る旅』
この旅がなければ、見ず知らずの間柄だった奥様とたわいもない話で笑い合い、郷土料理のお土産までいただくこともなかったと思います。
この経験は今生の宝物として冥途の土産(笑)になることでしょう。
「そろそろオイトマを…」とわたしが立ちあがると「足がしびれて立てない…」という、床に座り慣れていない次世代ししょーのオチまで付きまして…再び茶菓子などいただきながら笑い合った時間も、オマケのご褒美となりました。
旅の終わり
ししょーの足のシビレも解消したところで墓守の奥様に別れを告げ、来た道を戻ります。
車を返却し帰りの電車まで1時間半ほど。せっかくだからと美味しい地魚が食べられる居酒屋に行ってみることにしました。
平日にもかかわらず予約でいっぱいだったけど、運よく電車の時間まで予約のスキマがあり、座ることができました。

ほんと運だけでここまで来た!
「せっかくだから」と調子に乗ってあれもこれも頼んだのが運の尽き…
刺身の盛り合わせの多さ・大きさに度肝を抜かれ、他の料理も、関東で出てくるそれとはレベルが違うことに気づいてしまいました。このあと、注文した品をいくつかキャンセルしたのは言うまでもありません…

ご覧の通り新鮮で格別な美味しさ!
とは言えこの量…残すわけにはいきません。
黙々と口に運び、電車の時間ギリギリまでかかって何とか完食!お土産にミネラルウォーターまでくれるというサービス満点のお店、予約でいっぱいの理由も納得でした。
郷土料理のふしぎ
ルーツは同じ?
帰宅後、墓守の奥様からお土産にいただいた郷土料理を見てみました。それがこちら ↓

笹巻き(ささまき)というものだそうですが、なんか見覚えある…そうそう!むかし義母ちゃんに食べさせてもらった笹ちまきに似ている!
とりあえず開けてみました。

なんだこの黄色くて半透明のお米は?
そしてとにかくプルプルモチモチでやわらかい!
「黒蜜ときな粉をかけて食べてね」と言われていたので、その通りいただいてみます。

この笹巻きは、お米というよりわらび餅に近い柔らかさで、初めての食感です!写真では分かりづらいですがきな粉は緑色の青きな粉で、ひとつと言わず次々と食べたくなる美味しさでした。
この見た目と食感は、灰汁(あく/灰の上澄み液)ともち米の化学反応によるものだそうです。なんともふしぎですね。
わたしが知っている白くてお米に近い笹ちまきには、ノーマルな黄色いきな粉をかけて食べますが黒蜜はかけません。
ただ調べてみると、どちらの地域も灰汁を使ったプルプル仕様、灰汁を使わないもち米仕様両方があるそうです。笹にも灰汁にも抗菌効果があるので、冷蔵庫のない時代、生活の知恵として作られたのでしょう。
ビジュアルといい、巻き方といい、もしかしたらルーツは同じなのかもしれませんね。
ふしぎなご縁
夫の故郷の郷土料理によく似た、母方のルーツを辿って出会った郷土料理。
少し前にいただいたこの食べ物が、先日たまたま目にした『ケンミンショー』で取り上げられていました。
いただいたお土産も含めて『旅』だったんだなぁと思い、遅ればせながら<完結編>として書き残すことにした…というわけです。
探し当てるのも縁、ふと目にするものも縁。どちらもきっと意味のあるものなのでしょうね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
後編で終了!と思っていましたが、実は続きもありお土産もあり(笑)さらには偶然(否必然)目にしたテレビ番組のおかげで、郷土料理を通した新たな繋がりも知ることができました。
わたしには、女子の子どもがいません。
なので母方から受け継いだミトコンドリアDNAはわたしで途絶えます。その事に、少なからず申し訳なさを感じていたけれど、今回『ルーツを辿る旅』を実践してきた中で感じたことがあります。
それは、
肉体的な継承がすべてではない
ということ。
血縁のない墓守の奥様とのあたたかな交流も、義父母との血縁を超えた人としての結びつきも、何ら科学の力を必要としないということが実感できたからです。
戸籍や血縁に留まらず、そこに笑顔が溢れ、思いやりのこころと労わり合う気持ちがあれば、それを次世代に継承していけばいいのだと思います。
目の前の人に優しくなれないとき、ちょっとだけ「なんでこの人と出会ったんだろう?」と立ち止まってみませんか?
ルーツを辿った先のどこかで、案外繋がっているかもしれませんよ^ ^